Ferrari Technology Vol.7 | グランテスタ

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Ferrari Technology Vol.7


今回は12気筒エンジンのバンク角についてご紹介します。

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その中でクローズアップしたいのが

テスタロッサなどに搭載された12気筒フラットエンジンです。

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このエンジン、フェラーリはよくバンク角180°のV型という言い方をします。

厳密には水平対向エンジンとは呼ばないからです。

以前イタリア本国でメカニカル部門を担当されていた方に

「フェラーリにボクサーエンジンは存在しない!」

という話を熱く語っていただきました。

 

バンク角180°なのにV型?

何故ボクサーエンジンとは言わないのか?

 

公式の解説資料等では

水平対向エンジンと記載されていたり、

実際365GT4BB(ベルリネッタ・ボクサー)と車名になっているものもあります。

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これも間違いではなく、エンジンの外観上フラットなエンジンを

広い意味では水平対向エンジン(ボクサーエンジン)と言ったりもします。

 

しかしエンジン内部の構造を見てみると

水平対向エンジンと180°V型エンジンは似て非なるものです。

 

手書きで図を描いてみました。あまり上手でないですが(^^;

フェラーリ12気筒エンジンの気筒位置

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水平対向エンジンは左右バンクで向かい合うピストンが左右対称に動き、

同時に上死点、下死点を向かえますが

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180°V型エンジンは左右バンクで向かい合うピストンの片側が上死点の場合、

反対側は下死点となります。

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180°V型エンジンは水平ではあるのですが

ピストンの動きは左右対称になっていないので、対向とは言えないのでしょう。

故にボクサーエンジンとも言えないのです。

 

180°V型エンジンは振動が発生しやすい構造なのですが

気筒数が12もある大排気量のエンジンなら振動を相殺、打ち消しあう事ができ

水平対向エンジンと比べると、クランクピンを減らせる分

エンジン全長を短縮できるメリットがあります。そして低重心。

 

 

 

12気筒のバンク角はこれまで何度か変更しています。

1947年フェラーリ社初のモデル「125S」

V12気筒バンク角60°に始まり

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1970、80、90年代前半のV12気筒はバンク角180°

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1995年の「F50」よりV12気筒のバンク角は65°と変化してきました。

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現在も12気筒モデルはバンク角65°が最適とされ主流となっています。

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