Ferrari Technology Vol.8 | グランテスタ

フェラーリ正規ディーラー フェラーリ長野・金沢サービスセンター



Ferrari Technology Vol.8


皆様こんにちは。テクニシャンの加賀谷です。

今回はV8モデルでは「458」

V12モデルでは「599」から採用されている

マグネライドショックアブソーバー(SCM)

連続自動コントロールサスペンションダンピングシステム

についてご紹介します。(「カリフォルニア」「カリフォルニアT」ではオプション装備)

IMG_2984

路面状況や加減速などでの車両挙動の変化をセンサーが読み取り

瞬時にサスペンションの減衰力を4輪独立して変化させるシステムです。

時間にして1000分の1秒単位で調整が行われています。速すぎて想像がつきません!

これだけ高速で減衰力を変化させられるのは、

内部に充填されるオイルに秘密があります。

 

以前作業で交換し、廃棄処分になったショックアブソーバーを

分解して内部のオイルを取り出してみた事があります。

IMG_1728

オイルに磁石を近付けると砂鉄のようにくっついてきました。

このオイルには強磁性の粒子が含まれており

その周囲に電気を流してやる事で磁界を変化させ

オイル自体の粘度が変化する仕組みなのです。

外部に機械的な作動部品が必要ないのですね。

OG_081023_F149b_130305_001

 

SCMには主に3つの作動レベルがあり、

マネッティーノのモード切り替えにより選択できます。

IMG_3272

 

レベルが上がるごとに硬めのセッティングになっていきます。

IMG_3271

IMG_3269

 

そしてステアリングに装備される

ダンピング制御スイッチ。通称シューマッハボタン!

IMG_3261

フェラーリ在籍時にドライバーズチャンピオンを5回連続獲得。

他にも数々の記録を持つミハエル・シューマッハが開発に多く携わった

「430スクーデリア」より

シューマッハの希望で装備されたスイッチと言われています。

(スクーデリアではセンターコンソールに配置されています)

このスイッチを押せば、マネッティーノがどの位置にあっても

SCMだけを1番柔らかいレベルのセッティングに変更する事が出来ます。

(スクーデリアはSCMではないので少し設定が異なります)

IMG_3270

 

これまでモデルチェンジ毎に

SCM→SCM2→SCM3→SCM-Eと名称を変え

細かなセッティングの変更や

更なる作動時間の短縮が行われ

フェラーリのサスペンションシステムは常に進化を遂げています。

 

次回は間隔が空いてしまいますが、マネッティーノについて

ご紹介したいと思います!